ジャンク フジヤマ JUNK FUJIYAMA

ニューアルバム『憧憬都市(しょうけいとし)City Pop Covers』

2024年3月6日(水)発売

ジャンク フジヤマ アーティスト写真

NEWS

2024.03.06

「流星都市」フルMV、「憧憬都市」全曲ティザー映像 & 対談を公開

2024.02.21

新曲「流星都市」のティザー動画公開!

2024.01.24

「テレフォン・ナンバー」フルMV公開、『カバーアルバム』情報更新!

2023.12.26

1/24(水)ニューシングル「テレフォン・ナンバー」リリース決定
3/6(水)『カバーアルバム』リリース決定

2023.11.17

12/13(水)ニューシングル「WINDY SUMMER」リリース決定

2023.10.17

11/10(金)『DREAMIN’』アナログレコード発売記念・試聴イベント開催決定!

2023.10.7

12/15(金)スペシャル・ライブ開催決定

2023.8.2

ジャンクフジヤマ アーティストページフォローキャンペーン

2023.7.28

  • アルバム全曲試聴動画公開
  • 「金澤寿和(Light Mellow)× ジャンク フジヤマ対談」を公開しました。
    [ 対談前編 ]  [ 対談後編 ]

2023.7.25

  • リード曲「あれはたしかSEPTEMBER」MV公開
  • 『DREAMIN'』アナログLPの発売が決定
    【商品情報】
    2023/11/03発売/4,400円(税込)/PCJA-0124/LP1枚組/
    アナログカッティング:松下真也(PICCOLO AUDIO WORKS)

2023.7.6

サイトを公開しました

MOVIE

こんなカバー集を待っていた! ただブームに乗っただけ、オリジナルの魅力に頼り切った 無個性リメイクなんて、もう要らない。 シンガーのリアルな存在感とスピリットが注ぎ込まれた 名曲リニューアルに、心は自然と熱くなる!!

金澤寿和 (Light Mellow)

ニューアルバム『憧憬都市(しょうけいとし)City Pop Covers』

ジャンク自身のキャリア初となるフルカバーアルバムの発売が3月6日に決定した。
J-POP黄金期を彩る名曲をパワフルな歌声と洗練を極めた、ジャンク フジヤマスタイルでカバー。全13曲を収録し、CDと配信で同時リリース!

ジャンク フジヤマ

憧憬都市
City Pop Covers』

PCCA-06277 / ¥3,300(税込)

2024年36日(水)発売

収録曲 <オリジナルアーティスト情報/*M1.12はインタールード(インスト)>

  • 憧憬都市-Prologue-
  • WINDY SUMMER<杏里 1983年>
  • テレフォン・ナンバー<大橋純子 1981年>
  • ふたりの夏物語 NEVER ENDING SUMMER<杉山清貴&オメガトライブ 1985年>
  • 流星都市<Original Love 1995年>
  • 夏の終りのハーモニー (duet with 神谷樹) <井上陽水 & 安全地帯 1986年>
  • 真夜中のドア~stay with me<松原みき 1979年>
  • 真昼<benzo 1998年>
  • 黄昏のBAY CITY<八神純子 1983年>
  • 雨のステイション<荒井由実 1975年>
  • 夢の途中<来生たかお 1981年>
  • 憧憬都市-Epilogue-
  • 真夜中のドア~stay with me (duet with biki)<松原みき 1979年>

配信も同日開始

●カバーアルバム・リリースライブ情報

TALK

金澤寿和ジャンク フジヤマ

金澤寿和×ジャンク フジヤマ

2020年代に入り、年1枚、コンスタントにニュー・アルバムをリリースしているジャンクフジヤマ。通算12枚目、メジャー復帰しての2作目『憧憬都市 City Pop Covers』は、サブ・タイトル通りのカヴァー・コレクションである。そのフォーマットといい、いま注目のイラストレーター:Jのアートワークといい、まさに今のハヤリのシティポップ・ブームに乗った感。でもその奥に込められた彼の真意を探るべく、前作『DREAMIN’』に続いてインタビューを行なうことになった。

何故にこのタイミングでカヴァー・アルバムを?
最初のアルバムからちょうど15年目なんです。そこで節目というか、ちょっと記念碑的なものを、と考えた時に、カヴァー集の企画が持ち上がってきて、“イイネ、やりましょう!”と。
でもライヴでは、以前からカヴァー曲をたくさん演ってきてますよね? 『DREAMIN’』でも<君は薔薇より美しい>(布施明)を歌っていたし。
そうですね。でもライヴで演った曲をレコーディングするのではなく、アルバムで取り上げて新しいチャレンジになる曲の並びを考えたのです。中には学生時代に歌っていた楽曲もありますが、それもまた新しい挑戦になるように、って。ホント、曲選びに一番時間を掛けました。
ここしばらく配信シングルで、山下達郎さんの曲を連続してカヴァーしていたじゃないですか。<SPARKLE> <RIDE ON TIME> <DOWN TOWN> <LOVELAND,ISLAND> <高気圧ガール>。そこからアナログ・シングルも2枚出て。同じカヴァーでも取り上げる意味合いにどんな違いがあったのですか?
10代前半から20代始めに掛けての頃は、ホントに達郎さんを聴きまくっていて、それこそ他の音楽は聴かない、達郎さんしか聴かない、みたいな時期がありました。でも僕の年代だと、そこまで達郎さんだけをディープに追い掛けた人って、なかなかいないと思うんですよ。そういう自負もあるので、今の若いミュージシャンがシティポップの流れで達郎さんの楽曲を歌うのとは、意味が違うと思うんですね。目指しているステージが違うというか。だからポンタさん(名ドラマーの村上秀一/21年3月没)みたいな大御所が僕のやっているコトに反応して、かわいがってくれたと思うんです。似たようなシティポップ・カヴァー集に見えても、そこの線引きはシッカリ打ち出したかったし、そのように作ることができたかなと思っています。
そこをもっと具体的に言うと? もともとヴォーカル・パフォーマンスには何ら心配ないけれど。
曲の核の部分をどう捉えて表現するか、ですね。シティポップはオシャレかもしれない。でもそれが根ざしている部分は、結構泥臭いモノだと僕は思うんです。それをシッカリ捉えつつ、サウンドでどう軽やかに表現していくか。繊細さだったり、都市の煌めきだったり、レジャー感覚に乗せて、とかね。そういう切磋琢磨の結晶がシティポップではないか、と。海が見える、摩天楼が見える、確かに表面的にはそうであっても、実は地べたを這いつくばって音楽を創っている。聴いてくれた人にそこまで伝わるモノにしたかった。
達郎さんがあれだけシャレたコトを演っているのに、自分の音楽はロックン・ロールだと言うのと同じだよね。
そうです。白鳥は優雅に泳いでいるように見えるけど、水の中では必死こいて足を掻いる。そんなに簡単じゃないよ、ってコトですね。

曲選びに一番苦労したと言うだけあって、セレクトには多方面から意見を募った。インディー・デビューからジャンクを見続け、彼の嗜好をそれなりに理解している筆者も、スタッフから候補曲を出すよう求められ、いくつかが採用されている。

選んで戴いたリストを見て、即“コレ演りましょう”と言ったのが<真昼>なんです。結果的にでき上がったアルバムには、自分の思い入れのある曲ばかりを収録することができましたが、僕の中でのキラー・チューンはコレだと思っています。知名度は低いかもしれませんが、思い入れが深いんですね。
自分もシティポップ系のカヴァー・アルバムを作るなら、benzoは絶対歌って欲しいと思ったの。彼らもシュガー・ベイブのフォロワーとして登場したし、ジャンクも達郎さんカヴァーはたくさん演ってきた。ならばコレだろ!って。そうしたら、実際にデビュー前に歌っていたと聞いてビックリ。でも自分の狙いは当たっていたんだ、と。
そうなんですよ。僕が大学卒業間際の頃だったかな? 平泉光司(benzoのシンガー)さんと会う機会があって、benzoの次のバンドであるCouchと、その時僕が組んでいたバンドの音源を交換しあったことがあるんです。だから今になってbenzoのカヴァーをアルバムに入れて世に出す、ということになって自分でも驚きました。とても感慨深いモノがあって。当時のバンド・メンバー、羊毛とおはなの羊毛クン (g) や、大橋トリオとかでプレイしてる神谷洵平 (ds) とか、みんな驚くだろうなぁ〜。“お前、今になってナニ演ってんの!?”とかって。

レコーディングは収録が決まった楽曲から先行して、どんどん録り始めたとか。当初は女性の曲、いわゆる女ウタだけに絞り込む可能性もあったらしい。

…というのは、男性のシティポップを僕が歌うと、どうしても濃くなってしまうので(苦笑)、セレクトの幅が狭まってしまうかもしれない、という危惧がありまして…。でも女性の曲なら逆にゾーンが広がって選びやすい。そうなると気持ちが女性方面に傾いて(笑)、女性アイドル物を男っぽく歌ってみようか、なんてアイディアが浮かんでくる。そこへ<真昼>がポンと入ってきて、“これ演ろう!”となった時に、アルバムの景色がガラッと変わったんです。<流星都市>もそのあと出てきた。そして最後の最後に自分が選んだのが<夢の途中>でした。
それはトータル・バランスを考えてのこと?
もちろんそれもありますし、もう1曲、有名曲が欲しいと思いました。そもそも僕は歌謡曲が大好きで、そこから音楽好きになった。<夢の途中>は歌謡曲的なメロディを持っていますが、洋楽的なアレンジ、決まったフレーズや何か楽器が加わることによって、あら不思議、シティポップ的な響きになる。そういう楽曲だと思うんです。G.S.の曲とか、まさにそうじゃないですか。僕はそういうのが好きなんです。
そういえば、<ふたりの夏物語>や<夏の終りのハーモニー>といった他の男性ヴォーカル曲も、そういうタイプだね。対して女性の楽曲は、ストレートにシティポップを選んでいる。
偶然といえば偶然ですけど、アルバム全体のバランスを考えていったら、結果的にそうなったんです。男性のシティポップは、僕が歌っても原曲イメージと大きく変わらない感じがして、大して面白くなりそうもない。それでは取り上げる意味がないのでね。
男性曲と女性曲、それぞれ選ぶ観点というか、どうして選ぶかという理由が違いますよね?
そうなんです。洋楽だと歌詞を変えてしまって、heをshe、sheをheにして歌う方法もあります。けれど日本では演歌みたいに、男が女歌を歌って人気を得ることが多いでしょ。日本の古き良き大衆音楽文化、みたいな。ああいうスタイルも好きだし、ここへ持ってくるのもアリだと思っていました。
女歌を歌う難しさ、工夫ってありました?
キーは自分に合わせましたけど、ブレスの感覚とか、言葉の解釈はちょっと悩んだかな。<黄昏のBAY CITY>に出てくる“風が凍るわ”の“わ〜”の所をどう歌うか、とか。女性らしい美しい歌い回しを意識しつつ、男の力強さも少しだけ忍ばせて。そこは子供の頃からの歌謡曲好きが、ちょっと役立ったかもしれません(笑) あとはスタッフからリクエストされた<真夜中のドア〜stay with me>。今や最もポピュラーなシティポップですから。一人で歌っているのと、bikiちゃんとのデュエットの2ヴァージョン入れました。

金澤寿和×ジャンク フジヤマ

bikiは、4作連続でコラボレイトを続けている若手シンガー・ソングライター/サウンド・クリエイター:神谷樹が新たに結成したisland etc.のVocal/kyd奏者。直近ではバンドごと、ジャンクのライヴ・サポートを務めている。新人らしいフレッシュさがイイ感じ。

制作的には、ここ何作かと同様、神谷樹クンのアレンジで、基本的に2人で仕上げていくパターンかな?
ハイ。ある程度は彼に任せつつ、僕もちょこちょこ口を出して、アイディアを挟んでいくというね。例えば<WINDY SUMMER>は、原曲と同じようにホーンをバリバリに入れてしまうと、角松(敏生)さんのアレンジそのままになってしまうので、ツイン・ギターでホーンのフレーズを追っかけて、今はあまり演らないフュージョンっぽい仕上がりにしたり。樹クンは世代的にフュージョンなんてロクに通ってないですから、そういう引き出しは多い方が良いんです。それに今はシティポップの流行を経ているので、フュージョンも以前みたいに古臭くならない。僕の世代の多くは、フュージョンもシティポップも素通りで、自分だけが孤軍奮闘していた感じがありましたけど、それがようやく認知されるようになりました。ホント、そこはありがたいというか、演りやすくなりましたね。<夏の終りのハーモニー>のアカペラも、僕のアイディア。
もともと井上陽水ファンでもあったよね?
そうです。それにバラード・シンガーとしての玉置(浩二)さんも素晴らしいと思っているので、何か選びたいなぁ、と考えていたら、このリクエストが頂けたので、ちょうどイイと。そうそう、この曲って、指パッチンもナマで録っているんです。最初は打ち込みを使っていたんですけど、何だか薄っぺらいので、“オレたちで録っちゃおうゼ”と言って。ずっと続けなきゃイケないので、指はかなり痛かったですけど(苦笑)。でも左右の指の微妙なズレとか鳴り方の違いって、コンピューターでは出せないんです。
そのコダワリは大事ですよね。基本的には打ち込みでも、ここぞという時はナマ。もしそこをクオンタイズで揃えてしまったら、全然ツマラなくなってしまう。
そうそう。そういう所も聴いて欲しいですよね。今回も収録曲によっては樹クンのバンド・メンバーに手伝ってもらったり、FIRE HORNSやサックスの坂田明奈ちゃんに入ってもらっています。あと今回はカヴァー集ということもあり、コーラスを多めに入れました。樹クンの声はハイパートが強いので、僕は太めの声で低いパートを担当することが多かった。字ハモもたくさんあったしね。そこは自分的に面白い部分でした。

制作面の比重としては、やはり曲選びが最大のポイント。どんな曲を選ぶのか。そして選んだ曲同士のバランス感、アルバムの中でのポジショニング。それをどういうアレンジで聴かせるか。そこに腐心したと言う。

カヴァー・アルバムだからといって単なるヒット曲集になってしまえば、何の意味もなくなってしまいます。よしんばヒット曲集になったとしても、そこに自分らしさ、オリジナリティを入れていかなきゃならない。だから今度はそこで苦労する。リスナーみんなが知っている曲ですからね。だからと言って個性を出しやすい曲ばかりを選んでしまうと、マニアックな方向へ行ってしまう。少人数ライヴの時では、敢えてその手の曲を取り上げたりしますけど、今回は作品で商品になりますし、その辺りでいろいろ葛藤がありました。
でもヒットはしていなくても、比較的知られているレパートリーが多い印象だけど…?
そうですねぇ。でも今だから、という面もある。<テレフォン・ナンバー>なんか、大橋純子さんの楽曲でも、以前は知る人ぞ知る存在だったでしょ。それがここ2〜3年で、シティポップ界隈では誰でも知っている曲になった。僕は前から大好きだったし、カヴァー企画が持ち上がった時に、すぐ浮かんだ曲のひとつでした。金澤さん企画のLIVE Light Mellowでもご一緒しましたから、トリビュート的意味合いも込めて、ですね(23年11月没)。このコーラスの追っ掛けパートも、いろいろ工夫しました。カヴァーといって、ある程度オリジナルのテイストを残さないといけない、と思うんです。選んだ理由がそこにあるワケだし、それを完全に削ってしまったら、ただのチャレンジになってしまう。その曲の何が良くてカヴァーするのか、それが分からなくなってしまいます。考え過ぎ、イジり過ぎのカヴァーって、星の数ほどあるじゃないですか。そのままじゃいけないけど、素直なリメイクに自分らしさを交え、オリジナルへのリスペクトを込める。そこもまたバランス感覚が大切なんだと思います。

最近の若手アーティストによるシティポップ・カヴァー、とりわけ新人の場合は、歌は上手くてもキャラクターは薄クチで、どうも有名曲の魅力に頼りがちの面がある。

“この子、この曲に興味ないな”って感じてしまうこともありますね。シティポップが流行っているから歌う。曲が好きで歌うんじゃなく、持って来られたから歌っている。悲しい曲なのに笑顔で歌っちゃったりね。そういうカヴァー集には絶対したくなかった。
<雨のステイション>は、ピアノをバックにジックリ歌い込んでますね。名曲多数のユーミンの中でコレ、というのが興味深かった。
前にカヴァーしたことがありました。サウンドが派手な名曲はたくさんありますけど、ユーミンなら、僕はこういうシットリ系が好きなんです。歌入れの時はホントに全編ピアノ一本で、リズムは後から足しました。そして最後にフリューゲル・ホーンが来て、美味しいところを全部持っていっちゃう。歌い手としては、“オイオイ、そりゃないだろ〜”って感じですけど(笑)
他に歌ってみたかったけど入らなかった、という曲なんてありますか?
堺正章さんの<街の灯り>。あとは<さよならの向こう側>(山口百恵)とかWINK<愛が止まらない>とか。女性モノで固めようとしてた時に候補に上がった曲がいくつかありますね。
ヘェ〜、WINKなんだ!
西城秀樹さんがカヴァーして歌ってたんですよ。化粧品のCMで、絵面もカッコ良くて。アレが好きだったんです。原曲は洋楽で カイリー・ミノーグでしたけどね。
タイトルの『憧憬都市』は何処から?
これはスタッフみんなで悩みました。最初は英語案も出ていたんですが、良いのが浮かばず、じゃあ四文字熟語風の造語で行こうと。それで<流星都市>をカヴァーしていたので、その線で樹クンが見つけてきたのが“憧憬”でした。
Jさんのイラストはタイトルが決まってから?
<流星都市>をカヴァーする、そしてそれをリード・トラックに、という流れからです。それでシティ=都市が、ひとつのキーワードになりました。

先行配信された<WINDY SUMMER>や<テレフォン・ナンバー>は、国内に限らず、早くも海外で話題になっている。ハヤリに乗ったように見せ掛けて、実はその他大勢とのスタンスの違いをアピールする戦略か。でもそれは、多くのシティポップ・カヴァーが溢れかえっていて、いろいろ比較しやすいこのタイミングだからこそ。軽い気持ちで楽しめるが、奥へ行けば行くほど隠された魅力が湧き出してくる。

少しずつ撮(録)って出し、撮って出し、の積み重ねからフル・アルバムに仕上げていくプロセスだったにしては、よくまとまったと思います。苦労はありましたが、曲順はコレしかない!とすぐ決まりましたし、結果としてとても満足の行くモノになりました。

ジャンクのヴォ―カル、個性や存在感が一丸となって押し出され、サブスクリプションに対応しつつも、アルバムとしてのトータルな作品力が極めて高い。まさしく理想的なシティポップ・カヴァー集が完成した。

金澤寿和×ジャンク フジヤマ

《カヴァー曲紹介》

※カッコ内はオリジナル・アーティスト

  • WINDY SUMMER (杏里)

    <Cat’s Eye><悲しみが止まらない>の2大ヒット曲を収めた杏里の83年作人気盤『TIMELY!!』から。角松敏生が作編曲し、アルバムのプロデュースまで担当。前後作『Bi・KI・Ni』『COOOL』と合わせ、角松3部作と呼ばれている。78年のデビュー・ヒット<オリビアを聴きながら>以降、伸び悩んでいる感もあった彼女を“夏女”に仕立てたのは、他ならぬ角松の手腕だった。

  • テレフォン・ナンバー (大橋純子)

    <たそがれマイラヴ>や<シルエット・ロマンス>のヒットで知られる大橋純子、81年のアルバム『TEA FOR TWO』収録曲。強力なホーン・セクションと昂揚するコーラス・ワークが印象的で、昨今のシティポップ・ブームに乗って再評価、2021年になって7インチ・アナログでシングル・カットされた。カヴァーも急増中の現在進行形人気曲。

  • ふたりの夏物語 NEVER ENDING SUMMER(杉山清貴&オメガトライブ)

    83年にデビューした杉山清貴&オメガトライブ5枚目のシングル曲で、85年3月リリース。航空会社のCMソングとして各チャート上位にランクされ、彼ら最大のセールスを記録した。彼らのヒットを数多く手掛ける作詞:康珍化/作編曲:林哲司のコンビは、CM関係者から楽曲モチーフを渡され、1日で曲を書き上げたという。バンドの4作目『ANOTHER SUMMER』に収録。

  • 流星都市 (Original Love)

    最高傑作との呼び声も高い95年の通算5作目『RAINBOW RACE』の人気曲。88年にインディー・デビュー、91年にメジャー・レーベルへ移ったOriginal Loveは、当時いわゆる渋谷系の代表グループに成長していた。でも実は、それがバンド体制で制作した最後のアルバム。以降は田島貴男のワンマン・プロジェクトとして活動を続けている。

  • 夏の終りのハーモニー (井上陽水 & 安全地帯)

    86年8月に神宮球場で開催された井上陽水と安全地帯のジョイント・ライヴで初披露され、翌月発表された共演シングル。玉置浩二率いる安全地帯は北海道旭川で結成され、81年から陽水のバック・バンドを担当、翌年正式にデビュー。85年までに<ワインレッドの心><恋の予感><悲しみにさよなら>などを大ヒットさせた。88年以降は断続的な活動に移り、玉置はソロでも絶対的評価を得ている。

  • 真夜中のドア~stay with me (松原みき)

    79年11月発売の松原みきデビュー・シングル。翌年1月に出た1stアルバム『POCKET PARK』にも、別ヴァージョンで収録された。90年代初頭から頻繁にカヴァーされていたが、実は80年当時オリコン・チャート28位止まり。しかしTVなどメディア露出が多く、竹内まりや<セプテンバー>と共に作曲家:林哲司の出世曲になった。2020年インドネシアのYouTuber:Rainychによるカヴァーがバズり、世界的シティポップ・ブームの火付け役に。

  • 真昼 (benzo)

    98年にデビューした北海道出身のポップ・ロック・バンド、benzo。この曲を収めた1stアルバム『benzoの場合』はシュガー・ベイブの再来と注目されるも、わずかにアルバム2枚で解散。中核メンバーの平泉光司(vo,g)や伊賀航 (b)らはその後も各方面で活躍を続け、断続的にbenzoを再結成している。ユニークなバンド名は、地元の帯広を開拓した依田勉三に因んで。

  • 黄昏のBAY CITY (八神純子)

    83年末の7作目『FULL MOON』からの先行シングル。八神は74年からヤマハ音楽振興会主催『ポピュラーソングコンテスト』(通称ポプコン)の上位入賞常連で、78年に<思い出は美しすぎて>で本格デビュー。<みずいろの雨>の大ヒットで、ニューミュージック・シーンを先導する存在になった。80年代半ば以降、米国に拠点を移していたが、東日本大震災を機に日本での活動を再開。この曲は昨今のシティポップ再評価で人気急上昇中。

  • 雨のステイション (荒井由実)

    ユーミンこと松任谷由実が、まだ旧姓:荒井由実を名乗っていた時代の名作『COBALT HOUR』(75年) に収めたミディアム・バラード。彼女と縁の深いハイ・ファイ・セットも、77年作『LOVE COLLECTION』でカヴァーしている。歌詞の舞台は、ユーミンの実家がある八王子に程近い、JR青梅線の西立川駅。そこには記念碑が建てられ、06年には駅の発車メロディにも採用されたそうだ。

  • 夢の途中 (来生たかお)

    薬師丸ひろ子の主演映画主題歌にして彼女のデビュー曲<セーラー服と機関銃>としても知られる81年のヒット。元々は来生の歌で映画に提供される予定だったが、薬師丸が歌うことになり、同時ヒットを記録した。来生は76年にソロ・デビュー。姉えつことの作曲チームとして、中森明菜<スローモーション><セカンド・ラブ>、大橋純子<シルエット・ロマンス>など、多くのヒット曲を生んでいる。来生の通算7作目『夢の途中』にも収録。

金澤寿和/Toshikazu Kanazawa

AOR、シティ・ポップを中心に、ロック、ソウル、ジャズ・フュージョンなど、70~80年代の都会派サウンドに愛情を注ぐ音楽ライター。CD解説や音楽専門誌への執筆の傍ら、邦・洋ライトメロウ・シリーズほか再発シリーズの監修、コンピレーションCDの選曲などを多数手掛けている。現在、ライフワークである洋楽AORのディスクガイド『AOR Light Mellow Premium』シリーズが進行中。ほぼ毎日更新のブログは、http://lightmellow.livedoor.biz

ニューシングル「WINDY SUMMER」

新曲「テレフォン・ナンバー」の配信リリースが1月24日に決定。
ジャンクの音楽的なルーツでもあるJ-POPの黄金期を彩る名曲を歌うカバー企画の第2弾で、大橋純子の80’Sシティポップの名曲「テレフォン・ナンバー」をカバーしている。

プロデュースは、ジャンク自身と杏里のカバー「WINDY SUMMER」も手掛けた神谷樹の二人。ジャンクの歌声とドリーミーで洗練されたアッパーな雰囲気が、圧倒的な高揚感を感じさせる仕上がりになっている。

原曲の「テレフォン・ナンバー」は、1981年の大橋純子のアルバム『Tea For Tears』収録曲。クラブ経由シティポップ・シーンからの再評価の高まりで、2021年には初めて7インチシングルとしてアナログレコードもリリースされ、現在では海外へもその人気を広げている。

ニューシングル「WINDY SUMMER」

新曲「WINDY SUMMER」の配信リリースが12月13日に決定。
ジャンク フジヤマの音楽的なルーツでもある歌謡曲からシティポップへと拡大してゆく、J-POPの黄金期を彩る名曲を歌うカバー企画の第1弾で、杏里が1983年にリリースした「WINDY SUMMER」をカバー。

ジャンクの歌声を更に魅力的にするサウンドプロデュースは、最新アルバム『DREAMIN‘』でも共同作業を行った神谷樹が手掛けている。切れの良いギターのカッティングに導かれ、海辺に青空が広がってゆくような解放感あふれる、永遠のサマーアンセムともいうべきサウンドが完成!

原曲の「WINDY SUMMER」は、角松敏生が作詞・作曲・編曲全てを手掛けている。この曲を収録したアルバム『TIMELY !!』(1983年)は7月に40年ぶりにアナログレコードで復刻リリースされ、シティポップ人気のもと世界的にブレイク、再ヒット中でもある。同アルバムは角松敏生が初めて全面プロデュースを手掛け、「CAT’S EYE」「悲しみがとまらない」も収録している。

2023年リリースのアルバム『DREAMIN’』

2023年リリースのアルバム

『DREAMIN’』

PCCA-06214 / ¥3,300(税込)

配信はこちら

収録曲

ジャンク フジヤマ (vocal, chorus)
神谷樹 (guitar, chorus & all other instruments)
半田彬倫 (keyboards) [M-4] / 坂本竜太 (bass & keyboards) [M-3]
舞野州 (bass) [M-5,7] / 井上瞭 (drums) [M-8] / Atsuki (flugelhorn) [M-9]
坂田明奈 (alto saxophone) [M-3,4] / 原田彩香 (trombone) [M-7]

Produced by 神谷樹 & ジャンク フジヤマ / Co-Produced by 佐々木和弘 (OfficeMilMil)
All Songs Arranged by 神谷樹 / Basic Arranged by 坂本竜太 [M-3]
All Songs Recorded by 神谷樹
All Songs Mixed by 神谷樹 [except M-1,5] / Mixed by 松岡健 [M-1,5]

1年ぶりのニューアルバムが
ポニーキャニオンより発売。

先行配信「雨あがりの街」「CATCH THE RAINBOW」をはじめ、表題曲M1、人気曲「あの空の向こうがわへ」を手掛けた坂本竜太のファンクナンバーM3、バラード・ナンバーM4、最高にキャッチーなM5、ジャンク自身のオリジナルM7、シティポップ・デュオ東北新幹線の山川恵津子による夢想的なM9、布施明の名曲「君は薔薇より美しい」のカバーM10など、よりスケールアップした歌声の魅力と楽曲のバラエティ、完成度を堪能できるカラフルな傑作が完成!

直近2枚のAL『Happiness』『SHINE』に続き神谷樹がアレンジ、トラック・メイキング&プロデュースを担当。ポップ、AOR、ソウル、ロック他のエッセンスを巧みに昇華し、ジャンクのエモーショナルなヴォーカルを際立たせる。
70’s/80’sテイストを織り込んだ爽快メロディとサウンド満載、夏モード全開の現在進行形のシティポップ・アルバムが誕生。

EVENT

11/10(金)『DREAMIN’』
アナログレコード発売記念・試聴イベント決定!

11月3日「レコードの日」に発売する、最新アルバム『DREAMIN’』のアナログレコード・リリース記念イベントが、
11月10日にポニーキャニオン本社にて開催されることが決定した。

イベントではジャンク フジヤマと音楽プロデューサー・神谷樹との新作にまつわるトークに加え、高品位なオーディオシステムを持ち込んだアナログレコードの試聴体験も実施する。

株式会社ユキム協力の下、スピーカーはELAC(エラック)のフラッグシップモデルVELA-FS409、プリメインアンプにHOLBORNE(ホルボーン)のPassionを使用予定。

今回リリースされる『DREAMIN’』のアナログレコードは、近年抜群のセンスで注目を集めるエンジニアの松下真也(PICCOLO AUDIO WORKS)がカッティングを担当しているのも見逃せない。

当日の入場はフリー(当日受付先着100名様限定)。

『DREAMIN‘』のレコードを持参もしくは会場でご購入のお客様には、イベント終了後にサイン会も予定。
ジャンク フジヤマの音楽とレコードの魅力をダブルで体感していただけるイベントに参加して楽しんでいただきたい。

日時
2023年11月10日(金)19:30スタート(入場受付19:00/開場19:10予定)
場所
ポニーキャニオン本社3Fイベントスペース
入場
フリー(先着100名様限定)
  • 当日『DREAMIN‘』のレコードを持参、もしくは会場でご購入のお客様には、イベント終了後にサイン会も予定。

プロフィール

シンガーソングライター。 2009年ミニAL『A color』を聴いたスーパー・ドラマー:村上“ポンタ”秀一氏がその歌声に惚れ込みライヴ、レコーディングで共演を重ねる。2010年ポンタ氏が招集した凄腕メンバーとのライヴAL『JUNKTIME』リリース。同年FM局で頻繁にオンエアされた「Morning Kiss」を収録したAL『JUNKSPICE』リリース。2011年フルAL『JUNKWAVE』リリース。2012年Sg「あの空の向こうがわへ」でビクターよりメジャーデビュー、全国のラジオ40局にてヘビーローテーションを獲得、東芝TVCMソングに起用される。2013年メジャー1st AL『JUNK SCAPE』リリース。2014年AL『風街ドライヴ』リリース。2016年ライヴAL『JUNKFLASH』リリース。2017年配信リリースSg「僕だけのSUNSHINE」がSpotifyのバイラル・チャートで三度首位を獲得。2018年初のジャズ・カバーAL『ロマンティック・ソングス~マイ・フーリッシュ・ハート』リリース。
2020年11月AL『Happiness』配信リリース。2021年1月山下達郎のカバー「SPARKLE」配信リリース。7月AL『Happiness』をCDリリース。8月7インチSg「SPARKLE/秘密」リリース。9月ファミリーマートCM曲「GOLDEN TIME」を配信リリース。10月AL『Happiness』のLPリリース。12月山下達郎カバー第2弾「RIDE ON TIME」配信リリース。2022年4月山下達郎カバー第3弾「DOWN TOWN」配信リリース。7月AL『SHINE』をCD/配信同時リリース、オリコン・アルバムチャート入り。8月山下達郎カバー第4弾「LOVELAND, ISLAND」、11月第5弾「高気圧ガール」配信リリース。11月AL『SHINE』のLPをリリース。12月7インチSg 第2弾「RIDE ON TIME」リリース。12月アイドル:寺嶋由芙にシティポップ・チューン「恋の後味」(オリコン34位)を楽曲提供。2023年2月Sg『CATCH THE RAINBOW』を配信リリース。
6月シングル「雨あがりの街」を配信リリース。 8月ニューアルバム『 DREAMIN ’』をポニーキャニオンよりリリース。 12月杏里のカバー「 WINDY SUMMER 」を配信リリース。2024年1月大橋純子のカバー「テレフォン・ナンバー」を配信リリース。3月にカバーアルバム『憧憬都市 City Pop Covers』をリリース。
その歌声は現在まで合計16ものタイアップ・ソングに起用され愛されている。